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川口市長の部屋

市長コラム(令和5年8月号)

 皆さん、こんにちは。
 このコラムも100回目となりました。時が経つのは早いといいますが、私も市長就任から10年目という節目の年を迎え、正にそれを実感しています。まちづくりもそうですが、何事も一つ一つの積み重ねが大事ですね。
 さて、今回は災害対策についてです。
 自然災害は、台風や集中豪雨などによる風水害や地震など、さまざまです。もとより、災害はいつ起こるか分かりませんが、近年は地球温暖化の影響により異常気象が起こりやすいとされ、これまで以上に、日頃からの「備え」が重要となります。
 私は、水災害への「公の備え」として、各地域の治水対策に危機感を持って取り組み、市長就任以来、雨水貯留管や調節池など17カ所の雨水貯留施設等を整備しました。これらの整備により、6月には令和元年東日本台風を超える降雨が発生したにもかかわらず、道路冠水などの被害を大きく減らすことができ、その効果を実感しております。また、地震対策についても、老朽化した施設の更新や耐震化を行うなど、必要な対策を進めて参りました。
 一方、皆さんができる「個々の備え」として、各ご家庭で食料や水などの必要な物資を備えていただくことをお願いしております。災害の種類によらず、自宅に浸水や倒壊、火災の危険がなければ、無理に避難所へ避難し慣れない環境で生活するよりも、住み慣れた自宅の方が身体的にも精神的にも負担が少なく、安心です。*1
 しかしながら、このような物質的な「備え」は万能ではなく、整備した施設の排水能力を超える降雨があれば道路冠水が発生しますし、甚大な災害発生時には、在宅避難が長期間に渡り、備えていた物資では不足することも想定されます。有事の際に慌てることがないよう、平時から、市の防災行政無線情報や気象情報の取得方法、いざというときの避難場所や家族間の連絡方法を確認しておくなど、「心の備え」も忘れずにお願いします。
 市でも、治水対策など急を要する事業について、一定の効果が見込める場合は、できるところから速やかに事業を進めるなど、引き続き、安全・安心なまちづくりに使命感とスピード感を持って取り組んで参ります。


*1 浸水想定区域内にいるかたなど、身の危険を感じた場合は速やかに指定された避難場所に避難してください。