川口人
日本料理の伝統と革新の技が織りなす「くずし割烹料理店」店主
今回の川口人は、川口駅東口より徒歩5分、日本料理店「くずし割烹はら子」の店主である原子 和恭(はらこ かずやす)さんにお話を伺いました!
生産者さんから直接仕入れた新鮮な食材を使用し、伝統を守りながらも革新的な割烹料理をご提供されている「くずし割烹はら子」さん。
原子さんが作る料理にはたくさんの情熱とこだわりが詰まっており、多くの方々から愛されています✨
このインタビューでは、原子さんの料理人としての歩みや、こだわり、そしてこれからの展望について詳しくお話を伺いました!
Q1.どんなお仕事/活動をしていますか?
2024年7月17日 川口駅東口にリニューアルオープン!
お客さまに喜んでいただくため、丁寧な仕込みを心掛けています
四季の移り変わりを自然に感じるように、日本料理もより身近に感じていただきたい
基本的に敷居の高いと言われる日本料理を、皆さんにもっと身近に感じていただきたいという想いで料理をご提供しています。
日本料理というのは格式張っていて皆さんに敬遠されがちなんですけれども、若い方も含めたより多くの方にも楽しんでいただけたら嬉しいですね。
基本的に日本でしか四季を感じることができないと思っているので、その日本で取れる食材に皆さんがもっと目を向けやすいように、料理で表現するのが私の仕事です。
42年間(2024年現在)料理を続けてこられたのは、料理が好きで、その楽しさをお客さまに伝えたいからです。
お客さまが料理を楽しみ、笑顔で帰ってくださることが一番の喜びです。
父への憧れから始まった料理人への軌跡
小さい頃から寿司職人である父の姿を見て…やっぱり憧れましたよね。
憧れからどんどん興味が出てきて、気が付いたら「料理人になりたい。板前になりたい。」という気持ちになっていました。
自宅が寿司屋で、職人見習いの若い方も私たち家族と寝起きを共にし、親方である父親が面倒を見て…と、それがあたりまえの世界でした。
そして、自分が15歳の時に憧れを抱いたこの世界に修行に出ることになりました。
でも、自宅で修業をしようという気持ちは毛頭ありませんでしたね。
父も職人なので、自分のところでやるよりは外へ出て一から修行をしてこい、というような感じでした。いわゆる丁稚奉公です。
15歳でこの世界に入って、20歳そこそこでバブルを経験したんです。
バブルの時代ってマネーだけじゃなくて、日本の職人さんがもてはやされた時代でした。
最高級の料理や最高級の建築だったり、テレビ業界にしても、様々な業界の方が仕事にプライドを持っていた時代でしたね。
その中でも飲食店というのは特にもてはやされていましたので…。そのようなとても輝かしい時代を経験できたのは今の自分にとってみると良い経験だったのかなと思っています。
日本が有頂天だったバブル時は、様々な食材や様々な料理…何においても物凄く良いものがたくさん世に出回ったんです。
有名料理テレビ番組など、非常に影響力のあるものにも携わることができ、そこからも多くのことを学べました。
料理の伝統や技術を後世に伝えることも私たちの役目であり、そのために四条司家の料理や日本料理の伝統を学んできました。
日本料理は1200年以上前に築かれ、今に至っています。
これから先の100年、500年、1000年と後世に受け継いでもらうために、その中間を担っているのが私たちです。その歴史をもっとわかりやすく、もっと気軽に食べてもらい、目で見て、舌で味わってもらう。
そういうことが自分の仕事だと思っています。
Q2. 大切にしていること/こだわり
生産者の顔を見て、その想いを伝える料理人の道
日本料理は全国の農家さんや漁師さんなど、多くの生産者さんに支えられています。
その一人ひとりの生産者さんと直接お会いして、声をかけられる人物でありたいと常に思っています。自信や経験がなければ生産者さんに対して言葉をかけることも難しいので。
生産者さんの期待を裏切らないような料理を作り、彼らの苦労を料理人も噛みしめて、お客さまに一つひとつ丁寧に説明できる料理人になりたいな、と。そこはこだわっています。
自分は人見知りなので、声をかけるのにも案外躊躇するんですよ…(笑)
でもそこからはじめないと生産者さんの気持ちもわからないので、しっかりと会話してそれを素材に活かし、料理をご提供するということを一番肝に銘じています。
日本料理店なので、魚、肉、野菜などの色々な食材を使うわけですけど、とりわけ力を入れているのが"魚"です。
今若い世代の魚離れも多くなっており、まるごと一匹の魚を見たことがない方もいらっしゃるので、丁寧にご説明しながらご提供しています。
あとは、うちは一般的に高級食材と言われている食材を使用しつつも、できるだけ低価格でご提供しています。
そこに至るにはさまざまな努力がありましたけど…より多くの皆さまに食べていただきたい、生産者のみなさんの気持ちを届けたいという個人的な想いからそうしています。
コース料理は四季折々の食材を取り入れ、バランスの取れた献立を提供しています。単品では量が多くなるため、良いものを少しずつ楽しんでいただけるよう工夫しています。
カウンター越しにお客さまの反応を見ながら、料理のタイミングや量を調整することで、一人ひとりに合ったおもてなしを心がけています。
Q3. 川口のココが好き!!
人情的であり新しいもの好きな街・川口
まあ人情的ですよね。
川口はもともと職人の街なので、べらんめえの方が多い(笑)
口は悪いんですけど、情に厚くとても優しい方が多いんですよ。
あとは、気風が良く粋な方が多いですね。
道ですれ違ったら「ご飯食べに行こうよ!」、「飲みに行こうよ!」なんて声をかけていただいて、和める関係を築ける方が多いです。
川口の方って本当に頭がよくて新しいもの好きなんですよ。
変化がないとすぐに飽きられてしまうので…日々変化をつけながら、お客さまに飽きられないように、川口の方に飽きられないように、毎日反省をしています(笑)
Q4. オススメのお店・場所
お互いを高め合える「ベジタ×バル0363」の橋本さんとは20年来の付き合い!
「ベジタ×バル0363」さんですかね!
彼(オーナーシェフ・橋本さん)とはもう20年くらいのお付き合いになります。
野菜に対しての知識や見識は私よりもすごいので、それに対して勉強させてもらうこともあります。
お互いの存在がお互いを高め合う、とても良い刺激になっていると思います。
あとは「白鳥屋酒店」さん。
うちの地酒と焼酎類は白鳥さんで仕入れさせてもらっています。
自宅で飲むお酒も買っています。よく買うのは梅酒!色々な酒蔵さんから仕入れされているみたいです。
Q5. 今後の目標
「くずし割烹はら子」の躍進はまだまだ終わりません!
まだしっかりと公開できないですけど、大きな野望があるんですよ(笑)
言える部分でお伝えすると…「くずし割烹はら子」の二号店を数年以内に出したいと思っています。
実は原子さんが「くずし割烹」の名づけ親!?
日本料理はら子、割烹はら子にするとちょっと敷居が高いような感じになってしまうので、割烹の上につく敷居の高くなりすぎない良い言葉を考えていたんですよ。
新日本料理とか新割烹とか、素材でいうと肉割烹、野菜割烹とか…。
カウンターの前でお客さんに切っている姿、煮ている姿、捌いてるいる姿を見せるのが割烹って言うんですよ。
それを表現するのに自分なりに考えて最終的にできたのが「くずし」だったんです。
今までの日本料理や伝統っていうのをちょっと今風にアレンジしたらどうなるのかなって考えてたら「あっ、いけるんじゃない?」「固定概念とか既成概念を覆して今の時代にあった料理にアレンジしてもいいんじゃない?」という形になったんです。それが「くずし割烹」と名付けた発端になります。
名前が広まり、他の店でも使われるようになったことは嬉しい反面、もっと早く商標登録しておけば良かったかなと思うこともあります(笑)
それでも、この名前とスタイルを通じて、より多くの方に日本料理の魅力を伝えていきたいです。
2024年7月17日(水)に心機一転、新しい場所でリニューアルオープンをされた「くずし割烹はら子」さん!
川口で素敵な割烹のコース料理を気軽に食べられる店舗さんです✨
カウンター越しに原子さんが料理に腕を振るう姿を見ることができるのはもちろん、一皿一皿のご説明を聞きながら、美味しい料理を召し上がる贅沢な時間をお楽しみいただけますよ♪
くずし割烹はら子
日本料理店
日本料理の伝統と革新の技が織りなす、くずし割烹料理店
川口市本町4-5-32 フジタ川口マンション102
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。