川口人
渡邉愛里さん(革製品製造・販売スタッフ)Vol.34
一生モノの革製品をオーダーメイドで提供する、レザーショップのスタッフさま
今回の川口人は、鳩ヶ谷駅から徒歩9分、里にある『WING HEART LEATHER』さんのスタッフ、渡邉 愛里(わたなべ あいり)さんにお話を伺いました!
革製品の魅力は、独特の風合いと、使い込むほどに増していく個性。
WING HEART LEATHERさんの製品は、まさにその経年変化を楽しめる一品です。
「かゆいところに手が届くような製品を作りたい」と語る渡邉さん。革製品に対する深いこだわりと愛情についてお話いただきました♪
Q1.どんなお仕事/活動をしていますか?
定番商品はもちろん、唯一無二の一生モノをオーダーで作り上げます!
革製品の製造と販売、そしてリフォーム業を手がけています。
革製品に関しては、バッグや小物といった定番商品からオーダーメイドまで幅広く対応しています。
お店に来ていただき、定番商品を見ながら「ここにこういうものがあったらいいな…」というお客さまのご要望を細かくお聞きして、オーダーメイド商品を作ることが多いです。
例えば、トートバッグに外ポケットが欲しいとか、内装ポケットを増やしてほしい、ファスナーを付けたい、といったリクエストにお応えしています。
実際の商品を見ていただいてから具体的なご要望を伺うことが多いですね。
あとは、ハンドメイドイベントに出店することもあります。
大きなイベントだと、デザインフェスタやクリエイターズマーケットですね。
関東圏を中心に、出来る限り都道府県関係なく出店しています。
リフォームに関しては、基本的にどんなリフォームでも対応しています。
何度も打ち合わせを重ねながら、お客さまのご要望に合わせて一緒に作り上げていくスタイルです。
偶然の出会いから、革職人へ
もともと私はWING HEART LEATHERのお客さんだったんです。
友達と一緒にたまたま訪れたイベントで、オーナーである大竹が出店しているブースを見かけました。
他にはあまり魅力を感じるアイテムがなかった中で、そのブースで目にした革製品にふと心を惹かれました。
「これ、なんだか良さそうだな」と思ったのが、私と革との初めての出会いです。
革製品は量産品や合皮とは違って、長く使うほどに愛着が増していくんです。そんなところから、さらに革に興味を持つようになりました。
当時は別の会社で働いていたのですが、そこでノベルティを作ることになりWING HEART LEATHERに制作を依頼しました。制作を手伝えば少し安くできるよとのことで、手伝いを始めたんです。
その作業が思いのほか面白くて、いつの間にか夢中になって、最終的には仕事を辞めてWING HEART LEATHERに移っていました。
Q2. 大切にしていること/こだわり
余った革を使用したサステナブルな"ぷっくり小銭入れ"
生き物の恵みを大切に活かす、サステナブルな取り組みも
「見た目はどうだろう?使い勝手はどうだろう?」と、自分がその商品を実際に使う場面を想像しながら制作に取り組んでいます。
お客さまのご要望に応えることはもちろん、作り手の目線からデザインのご提案やアドバイスも積極的に行っています。
あとは、できるだけゴミを出さないように、革の端切れを使って商品を作ったりしています。
アクセサリーや小物、川口市のご当地カタログギフト「1110 MARCHE」で出している"ぷっくり小銭入れ"は端切れを使って作っています。
例えば、牛の足や首、お尻の皮なんかは牛が体を動かす際に大きく動く部分なので、自然と伸縮性を持つようにできているんです。
そのため、牛革として使用できるのは牛の半身のおよそ7割程度しかないんですよね。
でも生きていた動物の素材を使っているので、なるべく無駄にせず、ゴミにしないようにするのがこだわりの1つです。
製品作りの部分では、手縫いとミシンを上手く使い分け、時間とコストを抑えながらもしっかりと品質を保つようにしています。
手縫いならではの強さや美しさを大切にしつつ、効率よくできる部分はミシンで仕上げる、といったバランスを取っています。
手縫いはどうしても手間がかかる分、工数が増えて金額も上がっちゃうんですよ。
でもその分、味わい深い仕上がりになるので、そこに価値を感じていただけると嬉しいですね。
Q3. 川口のココが好き!!
使用される方のライフスタイルや趣味に合わせて丁寧に制作します
ものづくりの街、川口
工業の街、ものづくりの街として職人さんが多くいるところですね。
革製品を作る私としても、他の職人さんとの交流や繋がりが持てて刺激にもなります。
あとはやっぱり、東京に近くて交通の便がいいところかな。
Q4. オススメのお店・場所
"煙たい感じ"を見事に再現した『ダーツ&クラフトバー Forktale』の店内
世界観を追求した『ダーツ&クラフトバー Forktale』リフォームの舞台裏
おすすめの場所は、私たちが店内のリフォームを手がけた『ダーツ&クラフトバー Forktale』です。
Forktaleでは、特に雰囲気作りにこだわりました。
オーナーの馬場さんからは、ウエスタン調で"ちょっと煙たい感じ"というざっくりとした要望をいただきまして…そこから何とか形にしていったんです!(笑)
壁紙一つにしても何百何千種類とあって、何度も打ち合わせを重ねてイメージを引き出しながら、一つひとつ丁寧に作り上げました。
馬場さん自身もリフォームに参加して一緒に作り上げたお店なので、たくさんのお客さまに来てもらえたら嬉しいですね。
Q5. 今後の目標
かゆいところに手の届く製品を作っていきたい!
私は、かゆいところに手が届くような革製品を作りたいなと思っています。
全部型を使って作っている訳ではないので、お客さまの要望をできるだけ取り入れられたらいいなと思っています。
あとはもうちょっと知名度をあげていけたらいいですよね…(笑)
私たちは作り手なので売ることに関してはまだ疎いところがあるんですよね。そこをもう少し頑張っていきたいです。
革製品の繊細な作業から、大規模な店舗リフォームまでスマートにこなす渡邉さん。
どのようなご要望にも一つひとつ丁寧に応え、形にしていただけます!
バッグやお財布といった一般的な革製品から、コルセットやマスクなどの個性的なアイテムまで制作していただけるので、ぜひ一度お店へ足を運んでみてくださいね!
また、トリコカワグチ掲載中の『WING HEART LEATHER』さんのニュースでは、取り扱い商品の紹介もしていただいていますので、そちらもお見逃しなく♪
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。