人が住まなくなった家は、年月がたつと建物が老朽化し、見た目が悪くなるだけでなく、さまざまな問題を引き起こします。家が崩れ落ちる危険性もありますが、人がいない空き家が放火の対象になりやすいことは言うまでもありません。
インターネットで「空き家」「火災」と検索すると、似たような報道が多数あり、日本全国で空き家が火災発生場所になっています。
【空き家の対処を決めるステップ】
1. 物件の状態を確認
2. 今後、自分たちで利用する予定があるか
3. 立地を確認(都心か地方か)
それぞれのステップについて、具体的にご説明します。
1. 物件状態を確認
まず、空き家の状態が重要です。クリーニングや簡単なリフォームをすれば十分に住めるのか、そうではないかを見極めましょう。
建物を支える柱や梁(はり)などの躯体(くたい)に腐敗や損傷があるならば、住める状態ではないと言え、リフォームなどをしても、建て替えと同程度の費用がかかる可能性が高いので諦めた方がよい場合が多いです。
・躯体が腐食している →解体する
・すぐに住める、リフォームすれば住める →解体しない
2. 今後、自分たちで利用する予定はあるか
解体して更地にするにせよ、リフォームするにせよ、今後将来にわたり、所有者である自分たちがその土地・物件を利用する予定があるかどうかを考えましょう。利用する予定がないのであれば、手放す(売却する)という選択肢が浮かび上がります。
・今後、利用する予定がある →所有しておく
・今後、利用する予定はない →手放す
3. 立地を確認
特に、売却をすると決めた場合に重要になるのが立地です。
不動産を売却するには、一般的に、不動産仲介会社を通じて買い手を探してもらうことになります。
都心はもちろん人気があるので売りやすいですが、地方であっても、根気よく探せば買い手が見つかる可能性はあります。
・都心や周辺地域で利便性の良い場所にあるか →売却
・地方(不動産会社が仲介してくれる可能性がある)なのか →売却
以上を踏まえて、次に、実際の対処方法と、注意するポイントについて解説します。
空き家対処法① 解体する
住むことができず、倒壊の危険もあるならば、いち早く解体してしまうのがベスト。
言うまでもなく解体費用がかかりますが、倒壊リスクや放火など周囲へ与える影響を考えて、潔く決断しましょう。
その際に、地元の不動産会社や解体事業者などに、解体費用や対応などについてよく聞いた上で、どこに依頼するかを決めましょう。
空き家対処法② 賃貸などで活用する
空き家となっている物件があまり傷んでおらず、そのまま利用できる場合。もしくは、リフォームをすれば利用できるという場合も、対応はさまざまです。
それぞれのメリット、デメリットを理解して、適切な方法を見つけましょう。
賃貸住宅として貸し出す
言うまでもなく、賃料収入が手に入る。特にファミリー向けの賃貸物件が少ないエリアでは、すぐに借り手が見つかるかもしれませんので、地域の賃貸住宅事情に詳しい不動産会社の意見を取り入れて活用方法を検討しましょう。
但し、その後の賃貸管理も任せることができる地元の不動産会社を選ぶことが大切です。理由は、ご自分で賃貸管理することはハードルが高いためです。ましてや、別にお仕事をされていれば、かなりのご負担になってしまいます。
空き家対処法③ 売却する
リフォームすれば住むことができる空き家又は、土地を持っていて、なおかつ今後も利用する可能性がない場合は、売却を考えましょう。
売却方法には「仲介」と「買取」の2種類があり、一般個人に売るのが仲介、不動産会社へ売るのが買取です。
仲介と買取のどちらを選択するかは、空き家がある場所によって大きく異なってきます。
売却(都心にある空き家・土地)
まず、交通の便が良い都心にある場合は、仲介での売却を考えることになります。交通の便だけでなく、商店街や医療サービスが充実していて、環境がいい住宅街も同様です。直ぐに買い手が現れれば希望額で売れるでしょう。
しかし、売却までは首都圏でも平均8カ月かかるという調査もありますので、長期戦も覚悟しておきましょう。
また、売却後には買主に対して責任が生じることも重要です。売買成立後に物件の問題点が見つかった場合、契約後であっても売り手には契約不適合責任が発生します。場合によっては契約が白紙撤回されることもありますので、頭の片隅に入れておくべきです。
都心 空き家・土地 まち
ある程度規模のある住宅街の中にある空き家や土地なら、買手が見つかる可能性は高いです。
尚、売却までの期間が短く、なおかつ契約不適合責任などがない処分方法もあります。不動産会社への売却、つまり買取です。
仲介とは違い、スピード感を持って決済してくれるため、契約から入金まで僅か数週間ということも珍しくないです。
また、買い手が不動産取引のプロである宅建業者であるため、売り手の契約不適合責任は免除されるのも大きなメリットです。
デメリットとしては、売買仲介でじっくりと買い手を探すよりも売値が下がってしまう可能性があることです。
しかし、実際問題として市場で長期間売りに出ていると、買い手に「売れない物件」という印象を持たれてしまうため、結果としてズルズル価格を下げないと成約できないという状況に陥ってしまう可能性も高まります。
特に、建物の築年数が15~20年を過ぎている物件などはこのケースに陥ってしまう可能性が高いです。買い手は物件を詳細に探しているので、買い手の立場で考えれば理解できるのではないでしょうか。
まとめとして、売却するにしても、賃貸で貸すにしても信頼できる地元の不動産会社に相談することがベストです。大手不動産会社は一般の方にはネームバリューがあり、安心感を持たれると思いますが、「売買の仲介」しか出来ません。彼らは「仲介手数料」を獲得することが事業の目的です。
なので、大手不動産会社は、直接買い取ることは出来ません。買い取り業者に仲介で買い取らせることになり、売主様は仲介手数料を支払わなくてはならなくなるわけです。
小さくても地元でしっかり顧客目線で相談に乗ってくれる不動産会社であれば、仲介はもとより買取も直接買い取れるので仲介手数料は不要です。
賃貸に出す場合でも、地元を知り尽くしているので、適切な賃料設定やその後の賃貸管理も任せることができます。契約後、入居者から細かな修理依頼などにも適切に対応できることもメリットです。
大切な事は、「顧客目線」で親身に話を聞いてくれて、対応してくれる不動産会社を選ぶことが非常に重要なことになります。
株式会社ロングライフでは、大手不動産会社に勤務していた経験と人脈、地元建設・リフォーム・不動産管理会社での勤務経験など38年以上の経験を積んだスタッフが
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